咳。

もうすぐ0時。

息子の咳を聞きながら、隣の部屋でこれを書いている。

あたたかくも、さむくもない。

夫のまだ控えめないびきと、娘の寝言、そして息子の咳。

ケホンケホンという乾いた音がかわいそうで、眠れなくて、いま。

咳を聞きながら、眠れぬ間にいろんなことを思い出したり、考えたり。

ケホンケホン。

机の上にある、眺めていたピッチャーの斑ら模様をはじめて指でなぞる。

ざらりとしている。つるりとしている。

息子は生後8ヶ月になった。2歳の娘と、8ヶ月の息子。

毎日が戦場のようで、ときおり訪れる陽だまりのような束の間の時間を糧に、日々生き切る。

ご飯を作って 食べて 片付けて 掃除して 洗濯物を取り込んで 眠る。

合間は児童館に行ったり、幼稚園の体験に行ったり、買い出ししたり。

それだけであっという間に1ヶ月も2ヶ月も過ぎていくのだ。

信じられないだろう。

ぐるぐると回る毎日、けれどもぜったいに同じ1日でないことを、少しずつ伸びる爪や、髪が告げている。

立ったままご飯を食べる。寝かしつけた後はぐったりとスマホを見るくらいしかなくて

もちろん旅なんて夢である。

けれども、日々を丁寧には生きられないけど、土を踏みしめるように赤子をおぶって歩くことも尊いことなんじゃないかと

娘と蝶を追いかけ、おたまじゃくしの成長に一喜一憂する日も美しくはないかもしれないけれど、それまた正しいのではないかと思う。

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