311のハナシ。

半分青い を見ていて、そうか、娘も息子も3.11を知らない世代になるのか。。と。

私の3.11は奇妙な1日でした。

就活真っ只中で、しかも就職氷河期と言われた年、リクルートスーツを着て説明会に行き、やれやれと池袋駅で帰りの電車に腰を下ろした瞬間、大きく世界が揺れた。

関東大震災がついに来たのか?と思うくらい電車は揺れて、古いホームの天井はパラパラと落ち、看板も落ちて着そうなほど。

長い時間が経った気がしたけれど、ほんの何分間かの出来事。帰らないと、でも電車は動かないだろう。と考えていた時、隣に座っていた人に声を掛けられました。

携帯のニュース見られますか?と。

隣に目を向けると、黒いジャケットに柄シャツ、スカーフを首に巻いた60代ほどの男性が私を見ていました。

震源は東北ですね。でも関東でこれって…

としどろもどろに言葉を探していると、駅員さんから駅を出るように!と促されました。

とりあえずいきましょう。大丈夫です。一緒に行きましょうか。

そう言う老紳士。

なんとなく、直感的にこの人に着いて行ってみようとすんなり思い、RPGのようにくっついて行くことに。話していると地元の駅も同じで、私の通っていた中学校で、私もやっていた野球をやっていると知り、意気投合。

ははは、池袋はちょいと遊んだところでね、タクシーは裏に来ると思うよ。とタクシー待ちの行列をすたすた通り過ぎて、飲み屋の連なる裏道へ。

そんな、こんなところじゃ拾えないですよと思ったら

スーッと一台のタクシーが。

火事になったビルや、割れた窓ガラス、立ち往生する車をすいすいと避けて、タクシーはほぼ渋滞せず 家に着いたのでした。

タクシーの中で、私の行きたかった会社の取引先の人であることがわかり、なぜ私に声を掛けたんですか?と聞くと、いたずらっぽく笑う老紳士。

ウインクしつつ、

『相場観ってしってるかい?僕は相場をみているんだ。それは先物取引だけじゃなく、人生においても必要なんだ。今回においてもね。今行くか、引くか、流れをみるんだよ。君は引きが強い。意識すれば視えるよ。視えたら信じる事だ、飛び込むことだ。それができるかできないかだね』

ちょっとぎょっとした。同じようなことを言われていた時期だったからだ。

村上春樹の小説にありそうだな。現実は小説より奇なりとかなんとか思いつつ

家に帰って事の大きさに絶句したのは後の話。

その後も、その方には大変大変お世話になりました。日本酒の美味しさも、北京ダックの美味しさも、飲んだり食べたり飲んだり。

今はお孫さんができ、あれだけ夜遊び好きだったのに、好々爺になり。すっかり一線は退いたそうだけど、3.11が来るとどちらからとは言わず電話をしたりしなかったり、元気か確認する人。

縁とか運とか流れとか相場観とか、どうやらどうやらあるらしいと感じるこの頃。

宗教ではなく、(私は特定の信仰があるわけではない)たぶん人の思惑を超えたところに ただある もの。

どうしようもできない 約束のようなもの。

大きな大きな流れ。

無理をしても曲げられない。ただ視えるときがあり、わかるときがあるだけ。たまに逆らいたくなるけれど、流れに乗ってみるか。と、ここ数日で思う。悪い方には行かないだろう。出産も流れ。流れなのだ。

この話は震災の後からずっと書きたかったけれど、なんとなく纏まらなかったもの。ようやく。

半分青い を見ながら思い出したのでした。

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