ミャオ族の刺繍と暮らし展に行ってきました

お久しぶりです。相変わらず手仕事探しをしているカシオペアです。娘との生活に追われつつ、娘を巻き込み展示やらお店に顔を出しております。

先日は三軒茶屋の生活工房さんにて行われていた「ミャオ族の刺繍と暮らし展」に滑り込みで行ってきました。
この展示、インスタの知り合いの方の投稿を見て行ってきたのですが、行った人行った人みんな「とてもいいよ!」と。しかもリピートしている…三軒茶屋は少し遠いので、行けるのだろうか。。と悩みましたが、娘さんを連れて友人達と電車に揺られて、えいやっと。

とっっても良かったです。とっっっても良かったです。

どの刺繍も、どの染めも、恐ろしく精緻。本当、悪霊が入り込む隙なんてないくらいの、ちょっと執念を感じる手仕事でした。

それもそのはず、山間部の自然厳しい地に生活するミャオ族の人々にとって、子供の健康はとても尊いもの。モンゴルなどもそうですが、子供は全身お守りフル装備。そのお守りが、彼らにとっての手の込んだ刺繍であり、染めであり、山奥で作られたとは思えない色取り取りの衣装なのでしょう。

恥ずかしながら、ミャオ族というのが、モン族と呼ばれたり、メオ族と呼ばれたりする少数民族の総称ということをこの展示で初めて知りました。(といっても、呼称や自称や発音の問題など様々あり、中国政府から認められている認められていない関わらずとすると、ものすごい数の部族になると思われるので、ミャオ族と総称するのには少し無理があるのですが)

今回の展示は、子供のための衣装やおんぶ紐、それから日常着、祝祭着まで、ボリュームたっぷりでした。しかも、洋服の表と裏が見られるように、天井から吊るして展示してあるのです。技巧を凝らすという表現がありますが、まさに手業の限りを尽くした衣装が部屋一面に並んでいる様子はまさに圧巻。ルーペの貸し出しもあったので、細かいところまでじーっと見ることができました。でも、驚愕したのがルーペを使っても、よくわからないくらいびっしりとした刺繍があったということ。恐ろしい。

そして面白かったのが、ピカピカ布という藍染した布に、卵白や豚の血、などを擦り込み叩いた加工のされている布。サテンよりテカテカピカピカ。光っていました。果たして洗濯はできるのだろうか?と思いながら、色々な加工が考えられて来たのだなと。果たして自分はここまで衣服について考えたことはあったのだろうか?と考えさせられました。

もちろん日本では沢山の衣服が売られ、買うことができますが、こんなに手の込んだ衣服はそうないのかもしれないと思いました。

これはやはり 売るため ではなく、家族のために自らの手で作った布だからこそ、この美しさがでるのではないか、そう感じさせる迫力があります。

売るために作られるものは、どこかしら、利益をより出そう出そうとしてしまいます。それは効率を上げるために縫製を単純にしたり、方法は色々ですが、自分たちできるために、納期もなく作られたミャオ族の布たちは、ただただ美しく、しなやかな強さがありました。

このような布に出会えたことに、感謝です。

写真は展示のものではなく、巧藝舎さんの雲南省のメオ族の背当てです。手刺繍の極み…びっしりとした刺繍です。この刺繍に使われる絹糸も、組紐の要領で紡いで行くのです。すごいですよね。溜息。

きっともう二度と出会えないものだと思います。

この日本に住み、手仕事から遠く離れてしまった私から見ると、なんとも美しく、羨ましくなります。

豊かさの代償に手放して来たものは、得たものは…そんなことを考える冬の日なのでした。

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