先日までの春の陽気は夢だったのか。
と思うくらい冷え込んだ朝。いつものように森を歩きました。
手がかじかむくらいの寒さ。
薄の穂にも霜が降りて、銀の針山のよう。この景色が見られるから、冬は好きです。
森で見つけたまるでドーナッツのような藤の蔓。自然の造形。
先日可愛らしい乙女たちの笑い声が森に響いていました。
ヤマアカガエルの産卵が始まったのです。
ですが、残念なことに、寒さで水辺には氷が。静かな朝になりました。
卵も凍っています。
木の橋には先客の跡。だれでしょう。
霜柱もにょきにょきと育っていました。もうそろそろ今年は見納めです。
ふと見上げると、裸の木々たち。この朝日に照らされた木肌がとても好き。
繊細に入り組んだ模様のよう。
上空にはカエルを狙っているのか、ノスリが飛んでいました。
空気は冷たいけれど、日向はぽかぽか。すっかり日差しは春です。
暖かな光を浴びて、森の生き物と同じ空気を吸う朝なのでした。